本日の第1584回モーニングセミナーは、やまと在宅診療所 登米 医師の田上 佑輔様を講師に迎え、『おかえりモネから学ぶ、これからの地域医療』というテーマでご講話をいただきました。

ラ・サール高校から東大医学部を卒業後、附属病院の外科医へ・・。
ハイキャリアの医局時代、外来患者を受動的に『捌く』日々に対して、自身の『やりがい』に疑問符がつきました。

震災ボランティアを経て、『被災地宮城県でいちばん医師が足りない地域はどこか?』を直接宮城県庁に聞き、登米市での在宅診療活動にたどり着きました。
そして医師が足りない地域で、そこに移住しなくても地域医療を支えられる新たな仕組み『やまとプロジェクト』を発足。
やがて自分の想いに同調する同じ志をもつ仲間達と出会い、それがチームへと進化し、持続的な活動が可能になりました。

NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』のモチーフにもなったこの事例はメディアでも注目され、この番組のクレジットでは『医事考証』で田上先生の名前が出てきます。
モネで伝えたかった事は3つ。①本人しか分からない痛みの大切さ②当事者以外が理解する大切さ(知ろうとする努力)③人を守る・育む・帰ることのできる場所の大切さ・・・。

巨大組織の大学病院を経て登米の文化とふれあい、地域に根差した医療活動を推進することにより、新しい『やりがい』を見つけた田上先生。
そのバイタリティの本質を垣間見た時、『偉くなることを目的に、楽な仕事を探すような生き方はしたくない!』という強いメッセージが聞こえました。

終了後の朝食会では、食事をしながら感想発表が行なわれ、田上先生も講話に対しての感想を聞き、互いのコミュニケーションが図れた有意義な時間となりました。

本日の参加者は32名でした。
次回は、気仙沼市倫理法人会 熊谷 聖子 副会長を講師に迎え、『やればやっただけ』というテーマでご講話をいただきます。